アプリのグロースハック成功事例20選|今すぐ使える実践のコツも紹介

CXBOTTLE編集部
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##20選×アプリ×グロースハック

グロースハック(Growth Hack)とは、数値やユーザーの声といったデータを分析し、課題解決や目標達成する仕組みをプロダクトの中に組み込んでビジネスを成長させることです。

今回の記事ではアプリのグロースハックに成功した20事例を解説し、具体的に自社メディアの実践に活かしていく方法についてお伝えしていきます!なお、グロースハックについては以下の記事も参照してくださいね。

グロースハック×SNSアプリ

Facebook

Facebookは全世界で27億人ものユーザー数を誇る、世界最大のSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)です。

Facebookの乗り越えるべき壁、そして成長のカギは「国際化」でした。そのためにグロースチームが発足します。各国でアプリを使ってもらうために、同社は翻訳をプロに任せるのではなく、アプリのユーザーに依頼したのです。アクティブなユーザーたちの力により、フランス語への翻訳は12時間で完成したといいます。こうしてすでに100以上の翻訳が行われ、国際化へ大いに貢献しています。

また、Facebookはバイラルマーケティングを「口コミ」で成功させています。バイラルマーケティングの代表例といえば、署名欄に1行リンクを追加するだけで利用者を大幅に増やしたHotmailが有名です。

しかしFacebookは当時は類を見ない素晴らしいプロダクトだったことから、利用した人たちが次々と周囲の人に勧めたことで、口コミによるバイラルが起きたわけです。あなたも「まわりが使っているから」という理由を耳にしてFacebookを始めたのではないでしょうか。

Twitter

世界中で普及しているもうひとつのSNSがTwitterです(Twitter社はSNSと定義していませんが、社会的にはSNSですね)。2019年4月の時点でユーザー数は3億3,000万人と、こちらも多数のユーザーを抱えています。

今でこそ世界中で使われるTwitterですが、サービス開始当初はアクティブユーザーの数が非常に少ないことが課題でした。

そこでTwitterチームがユーザーの行動分析を行ったところ、継続してTwitterを利用しているユーザーは、平均して5~7人以上をフォローしていることが分かりました。

その分析内容をもとに同社は新規登録したユーザーに対し、「おすすめのユーザー」を表示して最低5~10人をフォローするよう促す施策を打ちました。結果、アクティブユーザー数は劇的に増加し、エンゲージメント率やリテンション率の大幅な向上に成功したのです。

LinkedIn

世界最大級のビジネス特化型SNSがLinkedInです。2003年5月のサービス開始後、2018年4月時点でユーザーは5億4千万人を超え、日本では200万人以上が登録しています。

LinkedInのユーザーが2億人を超えた当時、一部のユーザーに送信されたメールには「おめでとうございます!2012年にあなたの履歴書が閲覧された回数は、(そんな沢山のユーザの中でも)上位5%に入りました」と明記されていました。

上位5%の優良顧客がこの事実を自慢するためにTwitterやFacebookへの投稿をすることで、新規顧客の獲得を見込めるのみならず、他の既存顧客に対しても、LinkedInの外で間接的なエンゲージメントを高める(再度アプリを使うようになる)という効果にもつながっています。

Tiktok

TikTokは中華人民共和国のByteDance社が開発運営している、モバイル向けショートビデオプラットフォームです。日本でも若年層を中心に人気を博していますね。2018年にはダウンロード数が推定1億400万ダウンロードを記録しています。

世界的に人気が高いアプリであるPUBG MobileやYouTube、WhatsAppやInstagramの同時ダウンロード数を一時的に上回り、2020年4月時点では全世界8億人を超えるユーザー数を誇ったモンスターアプリです。

TikTokが工夫した点は初期登録です。

ユーザーは利用にあたり細かな情報登録をする必要がなく、アプリをダウンロードして起動し、興味がある内容を幾つか選ぶだけで迷うことなく利用できる状態となります。

これは、初回ユーザーを定着させるための「ユーザーオンボーディング(User Onboarding)」というプロセスですが、同アプリはこのオンボーディングがうまく機能した好例といえるでしょう。

Snapchat

スマートフォン向けの写真共有サービスであるSnapChat。2017年にはDAU(デイリー・アクティブ・ユーザー)が1億6600万人にのぼっています。SnapchatもTiktok同様、ミレニアム世代をターゲットとしています。

Snapchatはこれらの世代に受け入れられるよう、直感的に扱える写真ベースのUIを採用したことで見事に彼らの心をつかみました。流行のきっかけを意図的に生み出した視覚的なアプリデザインも、ユーザーオンボーディングを達成するための施策の1つといえますね。

グロースハック×サービスアプリ

Slack

Slackは今やメールに代わるコミュニケーションツールとして、多くの企業で採用されています。トピックごとに「チャンネル」を作ることでき、プロジェクトやチーム、社内周知など用途によってわけられるほか、個人間のダイレクトメッセージも可能なチャットツールです。

SlackはとにかくUX向上に貪欲で、その達成のためにグロースハックを重ねています。

例えばユーザーからの全てのフィードバックにタグづけし、精査・収集することで解決の糸口を発見しています。

ユーザーの声を網羅的に拾った結果、使いやすさを追求するだけでなく、楽しいインタラクションや遊び心のあるメッセージなどのユーザーにとって心地よいユーザー体験を実現しています。Slackはグロースハック・UXのお手本となるアプリだといえるでしょう。

Couples

カップル専用の共有カレンダーやメッセージ、アルバム機能などを提供するCouples。2020年8月12日をもってサービスを終了しましたが、多くのカップルに愛されたアプリでした。

同社が競合を圧倒的なスピードで追い抜いた理由は、徹底したASO(Apple Store Optimization)です。Apple Storeで上位表示されるための要素は、レビュー数の多さや評価の高さだといわれています。

このジャンルでは類を見ないTVCMにも取り組み、知名度を大きく引き上げ、ダウンロードにつなげました。そして、ユーザーの行動分析も緻密に行い、カップルのユーザー体験を高める機能の拡充によって評価を上げたのです。

iQON

iQONも現在は公開を終了していますが、日本におけるグロースハッカーの第一人者である金山裕樹氏の立ち上げたVASILY社が手がけて話題となったファッションコーディネートアプリです。

iQONがスタートした当初はPCでの展開で、最初の1年はずっと伸び悩んでいました。そこでユーザーについて改めて考えた結果、ターゲットである若い女性はパソコンのWebサービスを使わないのではないかと仮定し、開発をアプリに切り替えたのです。そこから1日の投稿数が20倍に増加し、サービスを大きく成長させました。

mgram

mgramは、企業レベルで用いられる高精度の適性検査を使用した性格診断アプリ(Webサービス)です。Twitterで診断結果を見たことが一度はあるのではないでしょうか。現在は毎日数十万人が診断を受ける人気サービスとなっています。

ローンチ直後は他の性格分析サービスと同じように扱われ、その精密度にはニーズが生まれませんでした。そこで同社はmgramをバズらせることに挑戦し、精密ながらも一目でわかる診断結果のUIや、結果のTwitterへのシェア機能、利用規約不備による炎上への真摯な対応が実を結び、現在に至っています。

なお、この結果を出すまでmgramは度重なる改修を経ており、100本打っても1本当たるかどうかといわれるグロースハックの難しさを物語っています。

メルカリ

2013年に公開され、現在はフリマアプリの首位を誇るメルカリは、今や知らない人がいないほどの知名度になっています。2018年には累計流通額が1兆円と突破するなど、破竹の快進撃を続けるアプリといえるでしょう。

メルカリの特筆すべき点は、その分析体制にあります。商品の値段や説明文、タイトルや値下げした日時、コメントなどのデータベースに蓄積されているデータはすべて保存しています。さらに、ユーザーの行動履歴やユーザーが表示した商品・バナーのリストのようなアプリのログデータも全て取得しているほか、Webの行動データもできるだけ同じIDで紐づけて管理しています。

さらに、プッシュ通知、メール、アプリ内通知をいつどのタイミングで表示、そこからどのような行動が発生しているかまでもトラッキング。そしてこれらをサービス改善に役立てるという徹底ぶりです。

同社にはデータアナリストとデータサイエンティストの両方が在籍して分析と改善にあたっているとのことで、極めてハイレベルのグロースハックを行っていることがわかります。

クックパッド

1997年に創業したクックパッドは、レシピを通じた料理コミュニティアプリとして、利用者数6,000万人、投稿されたアプリは248万件にものぼります。しかし、レシピアプリは昔から競合が多く、苦戦した領域だったことは想像に難くないでしょう。

日本ではアプリへの有料課金はハードルが高いといわれていましたが、同アプリでは有料会員が100万人を超えています。このようにクックパッドが功を奏した背景には、無料クーポンの提供が挙げられます。

クックパッドは有料会員だけが使えるオススメ機能を、外部サービスの会員限定で60日間使えるクーポンを配布し、優れたユーザー体験を長く体験してもらうよう取り組みました。その結果、無料期間が終わったあとも継続したいと思わせるように成功した好例といえます。

またクックパッドは、LTV(Life Time Value=顧客生涯価値)を最大化することで、アプリの有料会員率の向上を行ったのも特徴的です。

同社はデータ解析の結果、「殿堂入りレシピ」と「専門家源泉レシピ」が有料会員の底上げを促進する一方で、有料機能を大量に提示することが離脱に繋がることがわかりました。そこで、検索結果にはこの2つのレシピにフォーカスし、課金しても解決したいサービスを作り上げました。

グロースハック×ゲームアプリ

QuizUp

QuizUpはローンチからわずか2週間でユーザーを150万人獲得した「世界で最大規模のトリビアゲーム」です。

同アプリは口コミを重視したグロースハックを行いましたが、クイズに多く正解して自分の知識が多いことをSNS上の拡散できる仕組みによって、うまくユーザーの「自慢したい」気持ちをつかんでいます。

さらに、フリーランスのライターを多く集めてたくさんの質問を用意することで(採用されるとライターにバッジが付与される点もよく考えられていますね!)、コストをかけずにクイズを用意できています。

現在では同じ質問にユーザーが遭遇することはほぼないそうで、UXの大幅な向上を実現しているといえますね。

マンガボックス

フィーチャーフォン(ガラケー)向けゲームで一斉を風靡したDeNAの手掛けるマンガ雑誌アプリです。こちらも最近は競合の多いジャンルですね。

マンガボックスは、Twitterでシェアをすると次の号が読めてしまうという画期的なシステムを設け、バイラルに成功しました。ユーザーの直接的欲求に応え、かつまわりにも使いたいと思わせる巧みな仕組みといえるでしょう。

ボケて

「3秒で笑えるコンテンツ」がキャッチコピーのお笑いアプリ「ボケて」は、300万ダウンロードを突破する人気アプリです。同アプリではとにかく「3秒で笑う」ためのコア機能を充実させることに心血を注ぎ、SNSシェアでのバズや、表示に無駄なく要素を注視できるUIの改善などを行っています。

サウザンドメモリーズ

2019年5月31日をもってサービスを終了したスマホ向けRPG「サウザンドメモリーズ」は、スマホゲームとしてはかなり息が長く6年近い運営を続けていました。最終的には350万以上のダウンロードととても大きな成果を残しています。

同アプリではユーザーのペルソナを具体的に設計し、実際にユーザーとリアルで会って話を聞くこともしながら、ゲーム内でどういった施策がユーザーに刺さるかを徹底して追求しました。結果、広告費1円に対する収益であるROASを400%以上改善しています。

ともすると運営側の都合のいいように実施されがちな施策を、ユーザー目線で真摯に考えた結果がうまくヒットしたわけですね。

PUBG MOBILE

PUBGは、最大100人のプレイヤーが同時に対戦できるバトルロイヤルゲームとして、今でも非常に高い人気を誇っています。リリースからわずか16日で100万本を売り上げたというのは、シリーズものではないゲームとしては異例でしょう。

PUBGがユーザーの心をつかんだ理由は、bot対戦による成功体験にあります。初回のチュートリアルを兼ねた対戦結果はTwitterに投稿でき、「勝った」という喜びを自慢できるわけです。

ユーザーがこれで友人から反応を得るともちろん「もっと強い敵と戦いたい」となり、どんどんとゲームにのめりこんでいきます。こうしてアクティブ率が高まっていくという、ゲームでのグロースハックにおいてはお手本にすべき事例なのではないでしょうか。

グロースハック×メディアアプリ

Newspicks

「経済を、もっとおもしろく。」をコンセプトに掲げるソーシャル経済メディアがNewsPicksです。この記事の読者の方には、Newspicksを知っている方も多いのではないでしょうか。

本アプリは、無料を含めた会員ユーザー数は約470万人だそうです。しかし有料会員数は2019年12時点で、月額1,500円(年割プラン月額1,250円、学割プラン月額500円を含む)のプレミアム会員数、および月額5,000円のアカデミア会員数の合計数で147,156人と、決して安くはない有料会員を多く獲得しています。

しかし同アプリの道も決して順風満帆ではなく、「利用者が伸びない」「要望が多すぎて混乱する」といった課題があったといいます。

この問題に対してまず取り組んだことは、「頭を使って自分たちの商品を理解すること」でした。ファネル分析によってインパクトの大きな改善点を見つけ、アプリの改修に取り組み、利用者は徐々に増えていきました。

そして「要望を出してきたユーザーの立場で商品に向き合うこと」でアプリに変化をもたらしました。多くの要望の中からユーザーファーストで「ユーザーが本当に求めていること」を見極め、プロトタイプの制作から実験を経て本格導入をした結果、ユーザーに喜ばれる改善施策ができるようになったといえるでしょう。

これらは「AARRR」モデルも参考にし、教科書どおりに丁寧なグロースハックを行って成功に至った事例としても理解することができます。「『AARRRモデル』って何?」という方は、以下の記事で詳しく紹介しているのでご覧くださいね。

https://cxbottle.com/users/cxeditor01/DuYM6XvnxHnUUV7sS60W

日経新聞

こちらは皆さんご存知の日経新聞のアプリ版です。リリース初期は外部リソースで制作していたものを、2017年に内製化し、大幅なリニューアルを行いました。

なお、同社はこのタイミングで社内に「OKR( Objectives and Key Results 」を導入しています。OKRとは組織が掲げる目標(ゴール)達成のため、達成目標(Objectives)と主要な成果(Key Results)とを結びつけて組織や個人の方向性とタスクを明確にする目標管理方法です。

これにより、自分のチームのなすことが事業目標のどのあたりに位置し、どれぐらい貢献しているのかを可視化できるようにしました。

また、チームを役割ごとの「職能型」から、マーケターやデータアナリスト、エンジニアが混在する「混成型」に置き換えました。混成型のチームにすることで、生産性よりも創造性の高い仕事ができるようになることを狙い、事業全体の数字を大きく向上させています。

LOCARI

Locariは、2014年7月にECアプリからライフスタイル提案メディアへと方向転換し、そこから1年強で1億PVを達成したというユニークな実績を持っています。

「気軽に試せる情報を隙間時間にチェックしたい」「実用性を重視した」「25歳以上の女性」をターゲットとし、社内では『リラックスさん』と呼んでいるとのこと。とにかく具体的なペルソナ設計を重視し、彼女たちに読まれるとともに、行動を促しやすい記事の制作に成功しています。

結果、企業とのタイアップ記事も増加し、1記事を通して紹介した商品が4,000個以上買い求められるなど、読者が購買行動を起こしやすいメディアにもなっている、数あるメディアアプリの中でもうまく結果を出しているアプリでしょう。

Ferret One

Ferret oneは、BtoBのマーケティングがこのアプリ1つで完結するWebサービスです。

同社では2ヶ月をかけてサービスのリニューアルを行ったのち、分析結果に基づいた細かい改善を3〜6ヶ月行いました。結果、後者のほうが改善幅が大きくなったといいます。

もちろんリニューアルにも効果はありましたが、リニューアルして終わりではなく、そこから環境やターゲットの変化に合わせて改善を積み重ねていくことが大事だという、グロースハックのなすべきことを体現した事例です。

事例から学べるアプリのグロースハックを成功させるコツ

リテンション率を改善する

アプリはユーザーがダウンロードしたのち、継続して使ってもらうことが重要です。Webと比べるとユーザーに対してプッシュ通知やアプリ内通知で情報を伝えやすかったり、Twitterなどでのシェアと相性がよかったりすることがアプリのメリットです。その特性を生かしてリテンション率を改善することを意識しましょう。

ユーザーにとってのアプリ導入のメリットを与える

ゲームアプリで「自慢したくなる気持ちを刺激する」という施策などが代表的ですが、スマートフォンという、肌身離さず持ってどこでも使えるデバイスで、Webではなくアプリを使うことで、ユーザーが得られるメリットをユーザーファーストで考えましょう。

これはUIなども当てはまります。短い時間で情報を効率良く得られたり、動線がシンプルだったり、モバイルアプリならではの利点をどうやって引き出せるかを考えてみてください。

ASOを万全にする

今回の事例では多くありませんでしたが、ASOも重要な要素のひとつです。レビュー数や評価が関わることを考えると、結局はUXに行き着きます。

事例でしばしば見られた「炎上への対処」や「ユーザーの要望に応える」といった地道ながら真摯な企業の姿勢が如実に反映される部分でもあるといえるでしょう。

まとめ

今回の事例においてグロースハックの手法はかなり幅広くなっていますが、これは各社が自社アプリの価値をしっかりと理解し、ユーザー目線で施策を考えているためです。すなわち、これをすれば成功するという王道は都合よく存在しないということでもあります。

ただ、それぞれの施策を行うに至った経緯から読み取れるものは大きいはずです。自社アプリでどう活用するかは、やはり分析からということになるでしょう。まずはユーザーと向き合うことから始めるということですね。

記事スコア: 354

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